「バイスタンダー」とは、医療用語では応急処置や心肺蘇生といった、救助に携わった第三者のことを指しますが、ハラスメントや差別の文脈では、「ハラスメントや差別、性暴力などが起きた時、その現場に居合わせた第三者のこと」という意味で使われています。 何らかの被害を受けている時、 受けそうな時に周りの人が介入することで、事態を悪化させない、予防するといった効果があり、“差別の抑止力”として注目されています。
私たちが開催するバイスタンダー講座では、参加者の方たちに毎回「これまでに目の前の人を助けたいのに助けられず、後悔したがことがありますか」という質問をしていますが、回答のほとんどが「後悔している」です。「あの時自分が動けていれば……」という思いを持っている人は、実は多いです。
介入することは難しいことのように思われがちですが、「大丈夫ですか?」と被害者に一言声をかけるだけでも、助けになることがあります。直接的ではなく間接的な介入など様々な方法があるので、難しく考えずにまずは小さな一歩を踏み出してみることが大切です。「見て見ぬふりをしない人」が増えることで、差別やいじめ、ハラスメントなどをしづらい社会、助けを求めやすい社会になっていってほしいと思い、アクティブ・バイスタンダー研修を実施しています。